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排水管の水漏れにはさまざまな種類があります。
中でも屋外の排水管からの水漏れは、排水管自体が大きいため対応が困難です。
しかし、対応が困難だからといって、水漏れを放っておく訳にはいきませんよね。
そこで今回は、排水管の水漏れにはどのような種類があるのかを踏まえつつ、屋外の排水管の修理方法を紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
排水管の水漏れの種類
排水管の水漏れの種類としては以下の通りです。
- 洗面台の排水管
- 台所のシンクの排水管
- 屋外の排水管
それぞれの特徴を紹介していくので一緒に見ていきましょう。
洗面台の排水管
洗面所の排水管はSトラップやPトラップなどの排水管が使用されています。
排水管をSやPなどの独特な形にすることで、下水管側から悪臭が室内に上がってくるのを防いだり、害虫やネズミなどが室内に侵入することを防ぐことが可能となっています。
素材は金属製、樹脂製のものがあり、樹脂製のものは下部が蛇腹ホースになっているものがあります。
台所のシンクの排水管
一般的な家庭では、シンクの上から流れ落ちた水が排水口に流れ込み、ゴミ受けカゴやネットの隙間を通っていく仕組みとなっています。
この仕組みにより、大きめのゴミや食材のカスなどは、流れることなくカゴに引っかかってくれます。
また、排水口の上にはワントラップと呼ばれる装置があります。
これは排水管の中を流れる悪臭が台所に立ち上がらないよう防いでくれる器具です。
排水口内部の空気と台所の空気を、水を使って隔てている仕組みとなっているため、水は一度ワントラップの外側に溜まって、内側から溢れ出すという形で排水管の中に入っていきます。
屋外の排水管
屋上の排水口は、「排水マス」と呼ばれるマンホールの蓋のようになっています。
排水マスは排水管の合流部や湾曲部、勾配が変わる地点などに設置されています。
ゴミが溜まりやすい場所に設置しているのは、掃除や点検をしやすくするためです。
排水マスには文字通り「マス」のような四角い形状のものや、丸い鉢のような形状のものがあります。
材質はコンクリート製や塩ビ製のものが近年普及しています。
排水管から水漏れする原因
排水管が水漏れを起こす原因にはさまざまな種類があります。
主な原因としては以下の3つが挙げられます。
- 排水管パイプ自体の劣化
- 下水管内のつまり
- 排水管パイプの取り付け不良
それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
排水管パイプ自体の劣化
1つ目の原因として挙げられるのは、排水管の経年劣化による水漏れです。
どんなものにも寿命があるように、パッと見では丈夫そうに見える排水管にも寿命が存在します。
排水管の耐久年数は素材によって異なりますが、亜鉛メッキ鋼管は約20年、炭素鋼鋼管は20~25年、塩化ビニール管は約30年、鋳鉄管は35~40年とされています。
排水管の寿命が縮まると、サビやひび割れが発生したり、つなぎ目がずれやすくなります。
使用頻度や流れ出る汚れの量などによって耐久年数は変わってきますが、実際にどんな状態なのかは確認してみないと分からないので、気になる場合は専門業者に依頼しましょう。
下水管内のつまり
2つ目の原因として挙げられるのは、下水道管内のつまりです。
排水管には水だけでなくさまざまな物質が一緒に流れています。
例えば台所からは食材のカスや油が流れていますし、お風呂場からは髪の毛や石鹸のカスが流れています。
そういった汚れが排水管に流れていくと、やがては下水管内でつまりが発生し、逆流してきた排水が下水管と排水管の接続部から溢れてしまうことがあります。
排水管パイプの取り付け不良
3つ目の原因として挙げられるのは、排水管パイプの取り付け不良です。
排水管パイプはナットで固定されているのですが、このナットの部分が劣化していたり緩んでいると、ナットと排水管パイプのつなぎ目から水が漏れてしまうことがあります。
基本的にナットをきちんと締め直すことで水漏れを解消することができます。
屋外排水管の水漏れは修理困難
ここまで、排水管の水漏れの原因について解説してきました。
しかし、屋内の排水管ならまだしも、屋外の排水管の水漏れだった場合には、修理は困難です。
屋外の排水管はそもそも大きいため、修理するには大掛かりな作業が必要となるからです。
少し掃除をする程度なら自分でも行えるかもしれませんが、配管を傷つけてしまったり、掃除が不十分になったりすることも考えられます。
また、排水管の状態によっては掃除ではなく交換が必要になることがあります。
そうなった場合、専門の修理業者に依頼しないとトラブルを解決することはできません。
自分で修理をすると、事態をさらに悪化させてしまう可能性があります。
したがって、屋外の排水管から水漏れが発生した際は、修理業者に依頼するのが賢明と言えるでしょう。
配管補修用テープによる応急処置なら可能
屋外の排水管の水漏れを自力で直すのは困難だと解説しましたが、それでも一旦応急処理を行いたいという方もいますよね。
そういった場合、配管補修用テープを使うことで、水漏れを軽減させることはできます。
配管補修用テープにはさまざまな種類があります。
以下にその種類を紹介していくので、どのようなものがあるのか見ていきましょう。
自己融着テープ
通常のテープとは違い、接着剤やのりを一切使用していないのが自己融着テープです。
2〜3倍に伸ばしながら巻きつけることにより、テープの表と裏が密着して一体化し、簡単には剥がれなくなります。
テープ同士がくっつくので隙間がなくなり、剥がす時はカッターで切ることになります。
強い粘着力に加え、高い防水性も持ち合わせているため、屋外・屋内を問わず使用することができます。
防水補修テープ
防水補修テープとはその名の通り、防水性の高いテープのことです。
こちらは粘着剤が使われており、使用前に剥離紙を剥がして使います。
防水ですので屋外・屋内を問わず使うことができ、建築現場でも床材の下や壁・天井などに使用されています。
また、そういったプロの現場に限らず、外壁の補修やテントなどの縫い目の補強、配線の養成などさまざまな使い道があるので、日常生活の中でも非常に役立つテープです。
水道用ラップテープ
道用ラップテープは排水管などに起こる、勢いの弱い水漏れに役立つテープです。
自己融着テープと同様、テープ同士が密着するタイプのため、剥がしてもベタベタしないのが特徴です。
プロの到着まで応急処置で対応するのが安全
ここまで、応急処置として使える配管補修用のテープについて解説してきました。
屋外の排水管から水漏れが発生した場合、プロの業者が到着するまでは応急処置で対応するのが一番です。
応急処置をする場合には、元栓・止水栓を閉めてから行いましょう。
水の使用を止めれば一時的に水漏れは収まるので、修理業者が現場に到着するまでの繋ぎとして非常に有効です。
また、配管補修用テープはホームセンターやインターネットで購入することができます。
水漏れが起こってからお店にテープを買いに行くのは大変ですので、非常用として1つ買っておくことをおすすめします。
まとめ
ここまで、排水管の水漏れに関する情報をお伝えしてきました。
一言で排水管の水漏れといっても、洗面台や台所、屋外など発生場所はさまざまで、対処方法もそれぞれ異なります。
中でも屋外の排水管からの水漏れは、排水管自体が大きいことから、自分で修理するのは困難です。
そのため屋外排水管が水漏れを起こした際は、無理に作業をしようとはせず、なるべく早くプロの業者に修理を依頼しましょう。