マンションに住んでいる方の中には、漏水や対処法について考えたこともあるのではないでしょうか。
漏水の原因は過失によるものや老朽化などさまざまなので、慎重に調査する必要があります。
今回は、マンションに住んでいる方に向けて、
マンションでの漏水原因や対処法、保険の重要性について解説していきます。
マンションで起こる漏水事故の原因
まずは、マンションで起こる漏水事故の主な原因を、3種類紹介していきます。なお、漏水の主な原因は人為的な過失、老朽化、工事業者の不備といった点です。
人為的な過失による漏水
マンションは戸建て住宅と違い、さまざまな方が居住しています。そのため、自身の過失でなくとも、居住者の過失による漏水リスクがあります。
たとえば上の階に住んでいる方が、トイレにトイレットペーパーやその他異物を詰まらせて、下水があふれたとします。
その場合床から下階の天井へ、下水が染み出てくる可能性もあるでしょう。
また、キッチンや洗面所の排水口へ異物を流してしまうと、配水管のつまりや漏水につながります。
他にも、洗濯機のホースが外れて下階へ漏水、浴室の排水口にゴミや髪の毛がつまることによる漏水など、さまざまな行動から漏水へつながるため人為的な過失も珍しくありません。
さらに、上記以外にも単純に水の流しっぱなしや雨の日に窓を開けてしまうなど、思わぬミスから漏水につながります。
漏水の原因を調べる時は、近隣の居住者や自身の過失も含めて確認するのが大切です。
老朽化による漏水
居住者の過失による漏水ではない場合、マンションの老朽化による漏水が原因の可能性もあります。
マンションの耐用年数は一般的に約60年と言われますが、徐々に劣化していくため、定期的な点検と補修、部品交換などが必要です。
しかし点検の見逃しや点検不足などがあると、漏水につながることもあるでしょう。
老朽化には、建物の老朽化もしくは設備の老朽化の2種類があります。
マンションの外壁やベランダの床などが劣化し、ひび割れが発生してしまうと雨漏りや漏水につながります。
またマンションの水道設備では、配管から漏水していくパターンが多いです。
マンション内の配管や貯水タンク、その他設備が破損してしまうと各部屋への漏水につながったり、水道が使用できなかったりします。
マンションの水道設備は、居住者が目視で確認できない箇所がほとんどで、なかなか気づかないところです。
そして、被害が拡大した段階でやっと多くの方も気付き、管理会社や大家さんへ連絡したのち修理業者が修理することも珍しくありません。
工事業者の責任による漏水
マンションの老朽化や人為的な過失ではない場合、マンションの建設施工会社やリフォーム会社、防水工事業者などの責任による漏水も考えられます。
たとえば老朽化した配管の交換や補修作業を工事業者に行ってもらったものの、ネジの閉め忘れや規格の合っていない部品を使用したことで、漏水してしまうこともあるでしょう。
他には防水工事の施工不良によって、外壁やベランダ周辺から雨漏りの侵入が生じるケースも考えられます。
工事会社による施工後に漏水が発生した場合は、大家さんや管理会社へ相談するのも必要です。
マンションでの漏水事故の対処法
マンションでの漏水事故は、戸建て住宅と違い自分が加害者や被害者といった立場になる可能性もあるため気を付けましょう。
そこで、ここからはマンションでの漏水事故の対処法について、加害者と被害者の場合に分けて解説していきます。
自分が加害者になった場合
自分の過失による漏水の際は、まず管理会社や管理組合へ漏水の事実と経緯を説明し、漏水箇所の原因や状況調査してもらいます。
しかし、必ずしも自分で漏水に気付く訳ではありません。
下の階の住居者などから漏水について指摘されることもあります。
そのような時も誠実に対応し、迅速に漏水箇所や原因を調査してもらいましょう。
さらに漏水の被害規模によっては、賠償責任も生じる可能性もあるため個人賠償責任保険の加入も重要です。
なお、個人賠償責任保険については、後半で詳しく解説します。
自分が被害者になった場合
近隣に住んでいる方の不注意によって漏水した場合、自分の部屋(天井や壁など)にまで被害が及ぶ可能性もあります。
そして、近隣に住んでいる方が漏水に気付いていない場合は、被害者である自分から管理会社や管理組合を通して事情を説明し、漏水調査や修理工事をお願いしましょう。
漏水は、基本的に部品交換や補修作業を行わなければ止められません。
自分の部屋が漏水の原因でない場合でも、漏水調査の相談など早めに動くのが大切です。
保険を活用することの重要性
マンションの漏水は、漏水の発生箇所によって賠償責任の有無などが変わります。
廊下や階段など共有部分からの漏水は、管理会社の責任となります。
ただし、分譲マンションを購入している場合は管理組合の責任となり、修理費は入居者全員で負担します。
専有部分の場合は、ケースによっては部屋の借主や持ち主の責任になることもあります。
たとえば、本人の過失によって洗濯機のホースが外れたり、浴室、キッチンの排水口がつまったりしたことによって他の部屋まで漏水していると、賠償責任を負う可能性があります。
被害規模によっては大きな金額となるため、個人賠償責任保険への加入も大切です。
個人賠償責任保険は、漏水など日常生活で他人に損害を与えてしまった時、賠償金を補償できる保険です。
個人でももちろん加入できますが、管理組合で契約して組合員全員が加入することもできます。
漏水事故の被害を防ぐためにできること
マンションの漏水は、被害規模や原因によって賠償責任を負う可能性もあります。
また、重大な事故に繋がる可能性もあるため、速やかに水道修理業者へ漏水調査を依頼するのが重要です。
しかし、水道修理業者の中には、高額な修理費用を請求してくるケースもあり、業者選びに悩むことも多いかと思います。
業者に依頼する際はホームページをよく読み込み、実際に見積もりを取って比較すると良いでしょう。
水道救急センターなら、漏水調査を含む出張料や見積もり料、通話料が無料です。
漏水の可能性がある時は、まずは水道救急センターへ電話問い合わせしてみてはいかがでしょう。